この記事を読んでほしい人
- 自分の強みが分からず、キャリアや副業に不安を抱えている人
- 転職や独立を考えていて、自分を言語化したい人
- 自己分析をしているが、ピンと来る「強み」が見つかっていない人
- 起業・スモールビジネスを始めたいが、自分の武器が曖昧な人
この記事を読むと分かること
- 自己理解の本質は「資質×技術」の掛け合わせにあるという新しい視点
- ジョハリの窓を活用した自己探索の具体的な手順
- あなた自身の「再現性のある強み」の見つけ方
強み発見ツールをやってみても、「実行力」、「統率力」など漠然としていて、それ本当に自分の強みかなぁとピンとこない方も多いのではないでしょうか。それはズバリ、自分の体験に基づく具体的な内容に昇華できていないからです。この記事では自分の過去を棚卸しし強みにたどり着くためのステップを解説します。
この記事は、10年以上にわたりエンジン開発と新事業企画を手がけ、2000万人以上に商品を届けてきた筆者が、自身のキャリアを振り返って体系化した「自己理解と強みを活かしたスモールビジネス創出メソッド」をもとに執筆しています。大企業の中で評価された本質的な成果と、海外ビジネスやスモールビジネスに応用されてきた「現場起点のリアルな方法論」です。
前回の復習
強みとは「資質×技術」である事をお伝えしました。
- 資質:「ついついやってしまうこと」=努力していないのに自然と成果が出る能力。
- 技術:「後天的に身に着けたスキル」=訓練や経験で磨かれてきたもの。
この2つが掛け合わさった時、再現性と独自性を兼ね備えた「強み」となります。まだご覧になっていない方は先に下記の記事を読むことをオススメします。

ではどのようにすれば強みを具体的に理解することができるのか?4つのステップに分けて解説します。
ステップ1|自分の「資質」を見つける4つの設問に答える
「資質」は、意識せずにやってしまうことに宿ります。したがって、価値観を探るような大きな課題にどう取り組んだのか?ではなく、無意識にやってしまう事の着目する必要があります。
ここでは、自己分析のフレーム「ジョハリの窓」を意識して4つの設問を用意しました。
本来は第三者に協力してもらうものですが、1人でもたどり着くような設問にしましたので、紙とペンをもってぜひ取り組んでみてください。
質問 | 意図 |
① 自分でも自信があり、よく褒められることはなんですか?(先生・友人・親など) | 表出している明確な資質の種 |
② よく人から指摘されることはなんですか?そこから見えてくるあなたの特性は?(先生・友人・親など) | 他人が気づいていて自分は気づいていない「隠れた資質」 |
③ またやってしまったと思う事は? | 自分だけが気づいている秘密の資質 |
④ ついついイライラしてしまう事は?そこから自分が自然とできている事はなんですか? | 他人に期待している=自分にとって当たり前のこと=資質の手がかり |
この4つの設問に答える事で、自身が今まで気が付いていなかった資質にも気が付くことができたと思います。
筆者の回答例:
- ① の答え:アイデアマンだよね → そもそもを疑う事で思考の幅を広げる
- ② の答え:よく「コンサルをコンサルするな」と言われる → 無意識に思考を構造化してメソッド化する
- ③ の答え:子どもより遊びに熱中してしまった → ついつい目の前の事に没頭する
- ④ の答え:何が言いたいのか分からない人 → 物事を体系的にとらえストーリーを立てる
ポイントは、「良い事も悪い事も長所・短所ではなく、資質、特性、能力に言い換える」ことです。
たとえば「つめが甘い」は「全体像で満足してしまう➡物事を全体構造で捉える」などです。
ステップ2|抽象化して資質の本質を見極める
ここが最も大切なステップです。
前ステップで出てきた個々の資質の種をグルーピングし、共通する思考パターンや行動特性を抽出します。
個々の資質に共通するに一貫した「資質」を見極める事が重要です。合体したり、一般化したり、自身にとって納得感のある資質を導き出してください。
”〇〇なことを△△する” ぐらい具体化する事がおすすめです。
正直、ここまででも、強みと言っていいほどの能力が言語化できています。
筆者の例(図解)
ステップ3|技術を棚卸する
技術とは、努力して獲得してきたスキル全般です。
ここでは「何をやってきたか」ではなく、「どんな技術が身に付いたか」に注目しましょう。
例として、筆者の技術棚卸:
- 構造設計(物理構造の理解と最適化)
- 木工(手で考える試行と創造)
- 構造解析(複雑系の因果関係を読み解く)
- 事業企画(不確実性の中で価値をデザイン)
- 思考法のメソッド化(アイデア→言語化→伝達)
注意点:「好きなこと」ではなく、「スキルとして使えること」にフォーカスする。
ステップ4|資質と技術を掛け合わせて「強み」にする
ここでようやく、あなた独自の強みが浮かび上がります。
大切なのは、「資質と技術は別物」であり、掛け合わせた時に初めてあなたにしかない強みとなります。
筆者の掛け合わせ例:
資質 | 技術 | 強み |
複数の事柄を整理してメソッドを構築する | 事業企画、思考法 | 思考法を整理し事業コンセプトを作るためのメソッドを構築する |
まとめ|資質と技術であなたにしかない強みを構造的に理解する事ができる
あなたの強みは、偶然の産物ではありません。
無意識にしていた行動に“資質”があり、努力してきた結果が“技術”です。
この2つを切り分けて言語化し、構造的におらえなおす事が、再現可能な武器として強みを発揮する第一歩です。
資質で人生をドライブし、価値観の指すほうへ歩んでいきましょう!
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